「じゃあ、あんたが作ってみろよ」よいドラマでした。鮎美(夏帆さん)も勝男(竹内涼真さん)もなんとも魅力的で。最終回への思いはいろいろですが・・・

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

画像は「じゃあ、あんたが作ってみろよ」公式Xからお借りしました

12月9日に「じゃあ、あんたが作ってみろよ」最終回でした。
最初からずっと見ていたのですが、ばあさんがあれこれ思ったり、感想を言ったりするのもなんだかなあ~と思って、ブログにもXにも書くのを自重してました(__;)

それにしても、いいドラマでしたね。主役のお二人がとても好演されていて、その魅力がドラマを盛り上げてました。暗い話にせずに通して明るくコミカルで二人とも人間的な魅力に溢れてました。

また勝男の部下、前原瑞樹さん、杏花さんらとの絡みや、職場で勝男をいじる場面なんかも最高でした。

ドラマって凄い事件や、推理や、衝撃的な出来事がなくてもせりふや役者さんの魅力で、こんなに面白くなるんだという、良い見本でしたね。

話しの流れとして、一番最初に、いきなりレストランで、鮎美(夏帆さん)が勝男(竹内涼真さん)からのプロポーズを断るというどっきりシーンからスタート。

その後、鮎美の作った料理に対する勝男のわがままぶりや、身勝手さがわかって、鮎美が断った理由がわかります。

ところが、鮎美が去ったあとの勝男はなぜ鮎美が怒ったのか考え、自分で必死に努力して、出汁の取り方から、筑前煮まで作ってみて、鮎美がどれほどがんばってくれていたか分かります。

鮎美もまた、ほかの男子とつきあってみたり、友人の家に転がり込んだりします。一時は職も失う中で、やがて、勝男に食べさせる中で磨いてきた料理の腕で、自分で店を持ちたいと願うのですが、一時はサギに遭ってお金をダマシ取られたり。

おむすびを振る舞ってパワハラ

勝男は勝男で、職場で自分でにぎったおむすびなどを、部下に振る舞おうとしてパワハラで自宅謹慎になったり。

その後、つらい状況の中で二人は復縁、元のサヤに収るかと見えました。ところが、鮎美の出店プランに勝男が口を出して、鮎美は激しく拒否。

結局いちどこわれたものは、やはりダメだったということでしょうか。バラバラの生活ができるように、二人とも精神的に大人になった、めでたし、めでたし、ということでしょうか。

普通、お話は最初が、あーなら、いろいろあって、最後に新しい解決のような結末にいたるというのが、普通だと思うのです。
このドラマは二人が別れて、いろいろあって、また別れるという不思議な展開になっています。

形からみるとそうなのですが、二人がそれぞれ、自分の生き方を見つけられるようになった、という事なのかも知れませんね。

長年生きてきた人間としては、人生が有限なのを身に染みて感じています。だから、30歳から新しい道をひとりで切り開いていくというのはかなり厳しいのではと危惧してしまいます。

助け合って夢を実現させてもいいのに

鮎美はあまり意固地にならず、有能な勝男の力をかりて、自分の夢を実現させればいいのに・・・とつくづく思ったりします。これは安易すぎるでしょうか。勝男も喜んで力を貸してくれたと思います。

また思うに、自己実現に向かってひとりがんばる、のは素晴しいのですが、そろそろ過去の価値観になっているかもしれません。これからは温かい家族のきずなの中で、たがいに自分を生かす道を模索しても良いのでは、と思えます。それがたがいの幸せのような・・・。

前にも書きましたが、尾崎翠という作家の小説に「こおろぎ嬢」というのがあります。お読みになるのでしたら、「小川洋子の偏愛短篇箱」に入っていますので、ぜひ。。

夢を持ちながら生きてきた老嬢の話です。
「わたしは何者なんだろう」

とある日自分に問いかけますが、気の毒なことに、答えは出せません。それは一人で生きているからです。人は家族や知人など回りの人との関係の中で、自分が何者なのかを知ることができます。

ドラマにもどれば、勝男は今や鮎美の立場に立って考えようとしてるし、料理は作ってくれるし、鮎美のお店のために見積もりやプランを立てるのを協力しようとしてくれる。
もう、理想の夫ですよね、

ビールを飲みながらの最後の二人の会話。関係性に悩む鮎美の前で、勝男はきっぱりと言います。
「もう、おしまいにしよう」
鮎美の顔がなんとも寂しそうでした。
第1話で、断ったのが鮎美なら、最終話で終わりにさせたのは勝男のひとこと。このとき二人の心にはどんな思いがあったでしょう。皮肉でも何でもなく、本当に成長したのはどちらでしょう。

良かった、良かった!いい別れだった!という意見もありますが、わたしはこのときの鮎美の表情に、一抹の不安を感じて、ちょっとつらい気持ちにもなりました。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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