「神の代理人」(塩野七生)ルネッサンス期を代表する最悪の教皇といわれるが実は・・・アレッサンドロ六世について
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この本の中の「アレッサンドロ六世とサヴォナローラ」は、ルネッサンス時代の教皇アレッサンドロ6世と、フィレンツェで急進的な宗教改革を試みたサヴォナローラとの対決に焦点をあてて書かれている。
アレッサンドロ六世といえば、今で言う金権体質や、一族を要職につけるなど、悪名高い教皇として語られることが多い。
在位1492~1503年。スペイン出身の教皇で、ボルジア家の人。「ボルジア家と毒薬」というのも有名だが、それだけ権謀術数にたけた一族で、聖職者と言うより政治家に近いのかも知れない。
けれど、「神の代理人 アレッサンドロ六世とサヴォナローラ」の中で語られているのは、悪と言うより、政治について知り尽くした冷静、冷徹な政治家である教皇の姿です。
1494年ころから、フィレンツェでは修道士サヴォナローラが宗教改革を推し進め、ローマ教皇のことも批判する説教をくり返していた。華美をきらい、贅沢品を燃やしたり、少年たちを使って市民を糾弾するようなこともあったようだ。
某国の過去においても少年や子どもたちは、こういうときに利用されることが多いような。それだけ純粋ということなのだろう。
さらにフランス王シャルル八世と手を組み、イタリアへの侵攻を招きかねないような動きも。
その対応としてアレッサンドロ六世は、厳しい対抗措置を取らず、冷徹に事の成り行きを見守って行く。そして、自滅ともいえるような預言のまずさでサヴォナローラは失脚し、フィレンツェ内で裁かれることに。
あれほど熱狂的にサヴォナローラを支持した民衆は、今度は、裁判や刑執行までの成り行きを「好奇と憎悪の目で」見守ったという。
息子チェーザレ・ボルジアを使った各都市国家への圧力や、娘のルクレツィアによる度重なる政略結婚など、怖いイメージの教皇だが、作家の塩野七生氏は、終始冷静で冷徹な政治家としての一面を描いている。
そして悪と思われている教皇が実は、
「あらゆる宗教の共存と信教の自由を認め、それを実践する唯一の法王である」
というところも印象深かった。
政治家にとって、もっとも大事なことを示唆しているように思える。
プロローグで示された映画「第三の男」内で、オーソン・ウェールズの語るせりふの引用も興味深い。
「平和なスイスは鳩時計を生んだだけだが、ボルジアあたりが出てきたりしてわいざつでたくましかった同時代のイタリアでは、あの素晴らしいルネッサンスが生まれたんだ。」
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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