病院の帰りに公園のベンチにすわり、アイスキャンディーを食べる親子の姿が忘れられない

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

西岸良平さんのコミック「三丁目の夕日」ですが、昭和を生きた人ならだれでも、その場面場面に胸を締め付けられるような気持ちになるでしょう。
ラジオ、ちゃぶ台、オート三輪など懐かしいものばかり。
昭和の情景がまざまざと浮かんできます。

ところで「三丁目の夕日」だったかどうかよく覚えてないのですが、西岸さんの漫画の中で忘れられない場面があります。
老いた母親と息子が二人で暮らしている。息子はちょっとやさぐれてる感じで、のろのろしている母親にいらついたり、怒ったり。母親はいつもビクビクしてる。

そんなある日、母親が病院に診察に行くことになって息子も付き添っていく。やはり息子はピリピリしてて、母親は気を遣って小さくなってる。
帰りに二人で歩いてきて公園のベンチにすわる。
息子はお店でアイスキャンディーを二本買ってきて、母親にもわたす。
公園のベンチに並んで座り、二人はアイスを食べる。そして息子が、
「うまいか」ときく。
「うん」とうなずく母親。

なぜか、このシーンにジーンとしてしまう私。その情景が心に残り、
今もちょっと思い浮かべただけで、ウルウルしてくる。
そんなことありませんか。

 そうはいっても、実は長い間忘れていて、思い出したのは最近のこと。
 少し前に、母と息子の二人暮らしで、息子が母親をなぐって、それが元で母親がなくなるという事件があった。
 そのときに、漫画のその情景が浮かんできたのだ。

 事件の起きた少し前、息子は母親に、
「洗濯の仕方悪い」と怒ったばかりだったという。
 そこから、言い争いになり、かっとなってなぐったらしい。
 たいへん悲しい事件です。

 ここで、なくなった母親の気持ちをきけるとしたら、息子をうらんでいるかどうかだ。
 想像するにきっと、
「わたしが、あんなことをいったから、息子に罪を犯させてしまった。人生を台無しにした。かわいそうなことをした」
と、後悔し、自分を責めているだろう。
変で悲しい話なのだが、母親ってそんなものだ。

そして、浮かんできたのが、最初に書いた西岸良平さんの漫画の1シーンだ。
あんな風に公園のベンチに並んで座って、アイスキャンディーを食べていられたら、よかったのにと思った。
本当に悲しくつらい事件だった。

最後まで目を通していただきありがとうございます。
ほかにも日々の思いを書いていますので、よろしかったらご覧ください。

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