篠田桃紅「一〇三歳になってわかったこと」を読んで思ったこと

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

だいたい、人は何歳まで生きるのか

だいたいあと10年くらいかな、もうちょっとかな、などと最近よく思ったりします。
数十年前、夫の両親の金婚式に子や孫たちが集まった際に、みんなを前にして、義父は、
「人生というのは、思ったより短いものだ」
しみじみと言いました。
「短いから、生きているうちにがんばれ」か、「人の命は、はかないものだ」と詠嘆したのか、そのどちらなのか、今となってはよく覚えていません。
その半年ほどあとに義父は入院し、2週間ほど生死の境をさまよったあとになくなりました。
その時の言葉を、何十年たっても、何かの折にふと思い出すのです。
そして、なぜだろう、と不思議に思います。

人生は読みかけの本に似ている

人生は読み始めた本に似ています。
最初はまだまだ先があると思っていて、真ん中すぎからだんだん、残りのページ数の減っていくのが惜しくてたまらなくなります。
ちょっと弱気になってしまったりして。


一〇三歳になってわかったこと

そんな中にあって、しゃんと背筋をのばしていなさいよ、と勇気をあたえてくれる大先輩がいらっしゃる。
「一〇三歳になってわかったこと」を書かれた篠田桃紅さんです。
篠田桃紅さんは、墨による抽象作品で世界中からその才能を高く評価されている美術家です。
また、結婚せずに生涯一人で生きてこられた方。
本の中には、いぶし銀のように貴重で心に透みとおる味わい深い言葉がいっぱいです。

「やりたいことはなんでもしておく」
「人が生まれて死ぬことは、いくら人が考えてもわかることではありません・・・人の領域ではない」
「私は一人、天と地の間に立っている」

天と地の間に立っているというのは、救世観音が微笑みながら立っている、そのイメージとのこと。そんな自分を想像しただけで、心穏やかになれそうですね。
私には、篠田桃紅さんそのひとが、天と地の間に微笑みながら立っているように思えます。

生まれてくる赤ちゃんも感動ですが、一〇三歳の桃紅さんから生きる勇気をもらえるのは、本当に貴重でうれしいことです。
この本、ぜひ読んでみてください。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
ほかにも日々の思いを書いていますので、ぜひ読んでみてください。

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