「母の生きた道」(比留間美代子) 語られているのは、亡き母のようでもあり自分のようでもある。親子の情愛に心を打たれます

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。
今日は、この前読んで感動した詩を紹介させてください。
比留間美代子詩集 新・日本現代詩文庫
比留間美代子さんの詩は、生きることの悲しみや、家族との深い情愛や絆を描いていて心に残ります。
そして、そんな悲しみを見つめつつ、しっかりと前に進んでいこうとする力強さにも共感できます。
特に、紹介している「母の生きた道」という詩は、読んでいて心が揺さぶられ、なかなか平静ではいられません。
亡き母の思い出がよみがえり切ないですが、同時にこれから老いていく自分の姿を見つめ直す作業にも・・・。
この詩を読んで、もう一度しっかり、母の思い出を心の奥に抱きしめたいと思いました。
よろしかったら、ぜひ読んでみてください。
母の生きた道
比留間美代子
生きていくことの悲しさを
通りぬけて
母は老いていきました
生きていいくことの酷しさを
身に沁ませた時
母の眼はキラリと光りました
生きていくことのつらさを
耐えしのんで
母は子らを育んでくれました
生きていくことの淋しさを
骨身に感じながら
母は娘を嫁がせました
生きてきた母の黄昏時
腰をかがめた
母はなお とぼとぼと歩いておりました
生きていくことの苦しさに
出合って初めて
母の涙のわけを知りました
生きていく道のりは遠く続く
母の道のりの残されてある間
その恩愛に
どう償っていけるかと
しんみりと思うのです

写真は、ショッピングタウンわかば名物のビアホールです。7月最後の日曜日に撮影。
家族連れの皆さん、本当に楽しそう。
夏のよい思い出にしてくださいね。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。
2022-08-03 by
関連記事

アマポーラはひなげしの花。映画 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の中でテーマ曲のように流れてきます。ギャング映画のはずなのにどこか切ない青春もののように感じさる 
エマニュエル・トッドの「老人支配国家日本の危機」を購入。題名を見ているだけで震えがきます。 
宮本輝「道に舞う」/「彼岸花が咲く島」/「どくとるマンボウ」/「未来の年表」そして鉄はどう伝わったか~ウイルスんの話まで。わかば読書会その1 
幼くして入内した彰子、けれど一条帝の心は定子のもとに。策謀家 道長は姉妹のみこ(神子)を宮中に送りこむ 
誰袖(福原遥さん)は、「わっちの袖の下で」と意知(宮沢氷魚さん)を誘い西行のあの歌を口ずさみます。西行といえばやはり待賢門院璋子さまへの悲恋でしょうか。






コメントを残す