紫式部先生にきく〈1〉~美人でなくても愛される5つのヒント

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

来年の大河は、吉高由里子さん主演の「光る君へ」。
紫式部が主演ということで、こちらのブログでは「紫式部先生」に登場願い、源氏物語をもとに人生訓などを語っていただこうと思っています。

絵:夏城らんか ©

「源氏物語」日本人ならだれでも知っていますね。世紀の貴公子、光源氏が美女たちとくり広げる恋模様を描いたお話…。でも、ご存じですか? 源氏に大切にされた女性のなかに、美人でも才女でもない人もいるんですよ。それは「末摘花」の姫君!いったいどんな女性なのでしょう…

その1、ボロな家に住む

姫は、両親を早く亡くし、荒れはてたあばらやのような屋敷に住んでいました。

それが逆に源氏の興味をひき、

「どんな奥ゆかしい姫が住んでるのかなぁ~?」

前を通るたび、つい、のぞいてみたくなったのです。

その2、髪美人になる 

源氏は、ライバルの頭の中将に先をこされるのがイヤで、少々強引に姫の家を訪ねるようになりました。

訪れるのはほぼ夜。だいたい平安時代の家の中は、まっ暗な闇の世界。だから恋人になっても、顔をろくに知らない、ということもあったのです。

姫のもとから帰る際に、ふとふり返ると、御簾(みす)の外まではみ出さんばかりに、黒々とした豊かな髪がのぞいています。源氏は心をときめかせてしまうのでした。

その3、あか抜けない容姿

ある雪の朝、たまたま御簾の外に出てきた姫君を見て源氏はびっくり! 鼻が象のようにだらりとして、先が赤いのです。ちなみに、「末摘花」(すえつむはな)は、今でいうベニバナ。 

その上、垢じみた着物に、娘らしくないケモノの皮衣をはおっています。

容姿もよくない、身なりにも気をつかわない!

「どうして、こんなことに…」

それが逆に、宮廷育ちのお坊ちゃん源氏の心に深く残るのでした。

その4、ど下手な和歌(手紙)をおくる

当時の人は、恋人どうしになると、和歌をおくり合ったものです。

姫からきた和歌を見て、あまりのひどさに絶句…。思わず手本の和歌をつくり、おくってしまうのでした。その下手さ加減が、源氏のおせっかい心に火をつけたのです!
 

その5、これほどのマイナス面がある上に、ひどい内気

その上姫は照れ屋で、顔を伏せて、ろくに返事もできません。顔がよくない、内気、超貧乏の三重苦!

もう、自分が面倒見るっきゃない!

使命感にかられてしまう源氏でした。

いかがでしたか? 「末摘花」の女性に、あたし、紫式部は、「人から愛されるには、マイナス面をさらけ出すこと」というメッセージを託したのです。

昔も今も、時代が変わっても、人の好みや気になってしまう要素には、共通点があるのかもしれませんね。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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