「博士の愛した数式」~記憶が80分しかもたない天才数学者と家政婦親子の交流

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

画像は映画.comからお借りしました

昨日、何もやる気がしなくて、
「プライムビデオ」で、「博士の愛した数式」を見た。
博士 寺尾聰さん
家政婦 深津絵里さん

小川洋子の同名の小説が原作だ。
映画がつくられた当時、博士が寺尾聰さんと聞いて、もう少し年配の人のイメージだったので、ちょっとちがうかな・・・と思ったり。
結局、映画館には脚を運ばなかった。
けれど今回見てみると、イメージがどうこういうより、寺尾聰さんの存在感の凄さに感動した。

深津さんの家政婦が、自転車に乗って向かった先の家にいたのは、天才的な数学者。

折り目正しく誠実だが、誕生日から、靴のサイズから
何から何まで数字を聞いてみなければ気が済まない。
そして、その数字にいちいち意味を持たせるのだ。

博士は過去に交通事故にあい、記憶が80分しかもたない。
そのため、さまざまなメモを身体中にピンで留めている。
家政婦の小学生の息子も、やがてこの家に来るようになり、
博士にルート(√)と呼ばれる。
そして3人の交流がはじまる。
本当でない疑似家庭。少年が博士に気を遣う様が愛らしい。

そういえば、私がもうちょっと数学をやっておけばよかったな、と思ったのは、
小川洋子の原作を読んだときだった。

数字に魅了され、意味を持たせる世界は未知の楽しさに充ちている。
そして、モーツアルトの音楽のように繊細である。

博士には痛ましい過去があった。
それには隣に住む美しい義姉が関係しているらしい。
人生は美しく哀しい、しみじみとそんなことを思わせる作品である。

小川洋子の作る世界は、
ガラス細工のように繊細で壊れやすい。
その雰囲気がこの映画の中にも色濃くあって余韻が残る。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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