「70歳からの世界征服」(中田考 田中真知 矢内東紀) 老人は生きがいをもって健康に・・・など、これまでの常識から離れた高齢者の生き方本です。
こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

「70歳からの世界征服」(中田考 田中真知 矢内東紀) 老人が生きがいをもって、健康に・・・とか、ではない新鮮味あふれる本です
これも、BOOKSTAND若葉台で購入した本の一冊です。
普段あまりお目にかかれないタイプの本ですが、わたしは作者でイスラム研究家 中田考さんのXやYouTubeをときどき拝見している。
以前、中田氏が若い人に向けて書いた「13歳からの世界征服」は、明らかに世界征服という野望をもつことで生きづらい世の中を生きていく方策を示すものだった。
「70歳からの世界征服」はその逆に、安らかに老いや死に向かう道筋を丁寧に、中田考さん始め、田中真知さん、矢内東紀さん3人が、知恵を出し合って考えている本なのだ。
つらいといえばつらい。けれど、普段私たちの「健全な社会」では、あえて死を見ることを避けている。そのため、これがどれほど私たち人間の存在そのものに関わっている重大事なのか、改めて考えさせられた。
インドの「解脱の家」も紹介されている。ここは死を前にした人が二週間だけ泊まれるホテルだ。二週間で亡くならなければまたホテルを出される。映画「ナイルに還る」のモデルにもなった、「生と死のあわい」のようなところ。
滞在する中で、静かに死に向かう気持ちになるのだという。家族との葛藤なども浄化されるのだろうか。
だいたいわたしは、シニアブログを始めた際に、終活という項目も作ってはいるが「終活」というのは変な言葉だな、と思っていた。死はプランを立てて臨むものではなく、大事なのは自然にそちらに向かい、死を受け入れる気持ちになることだろう。若干商業主義の匂いもする。
これまでの高齢者の本は、どちらかというと、生きがいとか、健康を保つ、老後を充実させるとかそういう視点で書かれている。
またいつまでも若々しく、美しく、とか・・・。でもいくら2、3歳若返ろうが、年寄りには変わりない。なら、もっと自然に歳をとったことを受け入れ、あまり健康法とかもやらずに、ひょうひょうと枯れていくと、そういう生き方の方が望ましいのではないか。
でも政府は、「老人の健康」や「未病」ということに熱心だ。そして、決して上がってこないのが「死」ということばや、どう死に向かっていくかということ。一番大事なことで、人間存在の根源に関わってくることなのに。
この本は、健康に「長生きするのがいいことだ」という価値観に揺さぶりをかける。「老人に生きがいはいらない」「人生は死ぬまでの暇つぶし」というような刺激的なことばも並んでいる。
「70歳からの世界征服」という本書の題名だけれど、自分を捨てることであえて、世界の中で自分に意味をあたえよ、とそんなことを伝えようとしているようにも感じられる。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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