来年の大河「光る君へ」。主人公の紫式部(吉高由里子さん)が何かとライバル視する清少納言役がファーストサマーウイカさん。この清少納言おもしろいかも・・・。
こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。
来年の大河は、紫式部をモデルにした「光る君へ」。
主人公の紫式部役は吉高由里子さん、何かとライバル視される清少納言をファーストサマーウイカさんが演じます。
清少納言は、歌人・清原元輔の娘で父譲りのすぐれた文才の持主です。
一条天皇のもとに入内した、中宮定子に仕えました。そこで体験したさまざまなことをエッセイ風にまめたのが「枕草子」ですが、その特色は全編明るさにみちていること。そして中宮定子の素晴らしさを、これでもかというほどに書いています。賛美しつくしているといっても過言ではありません。
自然の描写や、季節を感じる感性などもすぐれていて、古い鏡をのぞきこんでいるところ、書物の間に挟んだ端布を発見したときの驚きなど、1000年前の感覚をそのまま体験しているような気持ちにさせられます。彼女の感性は今もって古びていないのです。
けれど、ついつい父親譲りの博識を披露してしまうことも。そんなところを「紫式部日記」には、「漢文の知識をひけらかし・・・のちのち、ろくなことはないだろう・・・」のように書かれてしまいます。
まあ、紫式部も冷静になれないほどの才能だった、ということでしょうか。
清少納言(「凡人は歴史に学ぶ」から)
つらくても、書くのは明るいことだけ
ところで驚くのは、「枕草子」のほとんどが、定子のサロンに陰りが見えはじめたころに書かれたことです。
定子の入内当時、父の関白 藤原道隆は最高権力者で、美しく聡明な定子は中の関白家の期待を一身に背負っていました。
けれど父が急死し、その後、兄の伊周、隆家兄弟は、叔父の道長との権力闘争に敗れ、さらに花山法皇に弓を引くというとんでもない事件を引き起こし都から追放されてしまいます。
花山法皇は奇矯な行動の多い方ですが、この事件もなんとなく気になりますね。ちょうど紫式部が父に連れられ越前に発つころのことです。
定子は事件のあと落飾するのですが、あきらめきれない一条天皇に環俗させられ、内裏に連れ戻されました。いかに一条天皇に愛されていたか・・・。そしてなんというスキャンダラスな出来事。宮廷人はさぞ大騒ぎしたことでしょう。
そんな中にあっても、清少納言は中宮定子の素晴らしさを、これでもかと言うくらい書き続けずにはいられませんでした。
定子は13歳で入内、そのとき一条帝は10歳。可愛いひな人形のようなカップルだったでしょう。そして仲の良い姉と弟のような・・・。
ある時、定子が洗髪後の髪を乾かしていると帝が訪れます。「髪を洗った後ですから」と申しますが、構わないよ、と入ってくる一条帝。
いたずらっ気を起こした定子は、洗った後の長い黒髪で帝の身体ををぐるぐる巻きにしてしまったそうです。こんな茶目っ気たっぷりなところも帝は深く愛したのでしょう。
3人目のお子を産んだ後、25歳の若さで中宮は亡くなられます。一条天皇の哀しみは深かったことでしょう。清少納も間もなく、女房の職を辞したようです。
その後、赤染衛門など文学仲閒と交流しつつ住まいを変え、最終的には中宮定子の埋葬された鳥戸野陵の近くにある東山の月輪に住んだということ。
落ちぶれた才女伝説
本当かどうか分かりませんが、ある人が、清少納の家のそばを通って、
「哀れなものよ、清少納言がこんなに落ちぶれて・・・」
とつぶやくと、もの凄い形相で家の中から出てきて怒鳴りつけたというのです。才女が落ちぶれたなんて、きっとだれもが面白がって語りたくなりますものね。
ただ清少納言にとって、中宮定子は最後まで深い敬愛の対象だったことは確かで、菩提を弔いたいという気持ちがあってそばの家に住んだものと思われます。
これも潔く、情にも厚い清少納言らしくて、好ましく感じられます。
ファーストサマーウイカさんはきっと才気に富んだ清少納言を、たいへん魅力的に演じられるのではないかと期待しています。私見ではありますが、千年を超えてなんとなくお二人のイメージがあっているような・・・。今から楽しみで仕方がありません。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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