光源氏、若気のいたりの過ち①~密会した老女官の部屋で頭中将と鉢合わせ
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光源氏が過ちで密会した老女官にはモデルがいた?
美しい女君たち相手の趣深い話の合間に、ときどき俗っぽい描写や、とんでも話を入れたりするのも源氏物語の特徴のひとつです。
今回、取り上げたいのは、源典侍(げんのないしのすけ)という高級女官について。登場する主な巻は第7帖「紅葉賀(もみじのが)」です。
この人は身分が高く帝のそば近くに仕えていた女性です。教養深く、音楽の才もあり、という人ですが、57歳という歳にもかかわらず、源氏や頭中将に色目をつかいます。
そして、ある夜、彼女に引き寄せられてその部屋を訪れて共に過ごしていました。すると、そこに親友の頭中将(とうのちゅうじょう)がいきなり乱入してきます。源氏をびっくりさせてやろうという算段です。若者らしい悪ふざけですね。
暗やみの中、源氏は見知らぬ男が訪ねてきたと思い大慌てで衣服をまとい逃げ出そうとします。頭中将も刀を抜こうとしたり、カッコいいふたりなのにとんでもないドタバタを演じることに。
そして、翌日相手が頭中将だと分かって恥ずかしがったり大笑いしたり。源氏物語の中ではもっともドタバタで「お笑いシーン」のくり広げられるところです。
源典侍のモデルは夫、宣孝の兄嫁とも?
「あさきゆめみし」の中でもコミカルに描かれる源典侍。
ところで、源典侍には実在の人物モデルがあるのでは・・・?とウワサされています。
それは、紫式部の夫 藤原宣孝の兄嫁、源明子です。姿形や設定もそっくりだというのですから驚きです。それにしても、このコミカルな描き方・・・紫式部は、なんか恨みつらみでもあったのでしょうか。
いくつになっても恋愛の現役でいたい、若くありたいと思うのはいいのですが、客観的に見たおかしさ、恐ろしさを紫式部はシニカルに残酷に描いています。
小説ネタとしてあまりにもおもしろすぎて、ついつい筆が走り、作品の登場人物にしてしまったのでしょうか。そのせいかどうか、発表後間もなく明子は宮中を去ったといわれます。
ほんとか嘘か、本当ならまるで「週間○○」などのスクープ記事にやられたようなものですが、源氏物語は、文学作品であると共に、宮中の人々の消息物語としても大きな影響力をもっていたのかもしれませんね。
こういうところを読んでいると、紫式部が皮肉で書いているのか、ユーモアがすぎるのかわからなくなってきます。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。










