「おまえは博識であるし面白い、顔も悪くない」と、お庭を前にまひろをなぐさめる宣孝。紫式部の邸あととされる廬山寺のお庭と重なって見えてきます。#光る君へ #廬山寺
こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。
光る君へ
まひろ(吉高由里子さん)「一緒に逃げようといってくれたくらいなんだから、北の方にしてよ」
道長(柄本佑さん)「よい国にしろといわれたから、好きでもない娘と結婚して頑張ろうとしているのに、それは何なんだ」
たがいにすれ違いに苦しむまひろと道長。前回の光る君、辛かったですね。虫ケラと言われてしまった、つらい立場のまひろ。
道長にいっしょになろうと言われたが、それが妾のことと知ってがく然とする。お坊ちゃんの道長には、まひろの心の中の絶望がわからない。
「僕は手を差し伸べてあげたのにな・・・」
北の方がいてその陰に妾の自分がいる。誇り高く、道長を深く愛するまひろにはそんな境遇はとても耐えられません。
あ、この苦しみ、ひょっとして源氏が、女三宮を正妻に迎えた際の紫の上の苦悩に似ているかも知れないですね。
夜眠ることもできず、かといって何度も寝返りすると、回りにいる女房たちに気づかれると思って、一晩中寝床の中で身じろぎもせずにいた紫の上。
「源氏物語」は決して、流麗な筆のあとのように、すらすらと書かれたわけではなく、紫式部の苦悩の上に成り立っているのかも知れません。
多分、こんな絶望が、『源氏物語』を生む原動力になったのでしょう。不幸のどん底に突き落とされたことで、強くなって、自分の意志で物語を書きはじめる。
そんな苦しい生活の中の一筋の光というか安心は、親戚のおじさん、藤原宣孝(佐々木蔵之介さん)。
「おまえは博識であるし面白い。顔も悪くない」
ひょっとしてこれって口説き文句・・・?
まひろと宣孝が、お庭に向かってしみじみと話しています。
このシーン、今の廬山寺のお庭の景観と重なって見えてきて、なんとなくわくわくしてしまいました。
写真下は、紫式部の邸跡とされる廬山寺のお庭。6月頃には紫の桔梗の花がすがすがしく咲いて、どこか紫式部を思わせるような風情です。
なぜか紫式部が見ていたお庭と錯覚してしまいますね。庭の前で話しているシーン、久々に和みました。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。