「イン・ザ・メガチャーチ」 朝井 リョウ まるで敬虔な信者たちのように
こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

「イン・ザ・メガチャーチ」 朝井 リョウ
2026年本屋大賞受賞作
一気に読みました。ストーリーに集中させる力が凄い。
特に前半途中から中盤にかけて、怒濤の展開。次が気になって次々とページをめくりました。
また、「イン・ザ・メガチャーチ」のタイトルの意味もとても納得できました。宗教を広めることと推し活、さらにそれのみならず今の人はみんなその渦の中に取り込まれているのかなと、強く感じさせます。
推し活を経済効果から取り上げているところにも興味を惹かれました。
まるで敬虔な信者のように
最初、私のような年齢の人間にはあまり関係ないのかもと思っていました。
ただ10数年前のことで少し思い当たることがあります。
当時、推し、という言葉は使われていなかったのですが、それに近いことで、ある劇団をとりまくファンの方たちの活動を身近に見ていて驚くことがしばしばありましした。
ファンの方の中には、公演中、毎日毎日見続けているという方もいます。
娘のファンになってくださっていた方もそうで、ありがたいと同時に、なんとも申し訳ない気持ちでした。
愛ですから・・・!と
そこで、お会いした時に、
「すみません、そこまでして頂いて・・・」
と頭を下げると、
「そんなこといわないでください。愛ですから」
と、いきなりおっしゃられ大変驚いたことがあります。少し気分を害されたかなと。
まるで「純粋な気持ちを、つまらない言葉でくくらないでほしい」というように。
カルチャーショックどころか、ズバリ衝撃でした。
推しひと筋になる方の心理というの場、も少しはわかるのかな、という気も・・・。あえていえば、より高い幸福感を求めての絶えざる希求というか。
そして宗教にもストーリーがあるように、推しにもストーリーが欠かせないのだとよくわかりました。作られたストーリーの中で、ファン同士は燃え、ファン同士の結束はより高まっていく。
それに人はだれしも寂しい。けれど、そのサークルのなかではみんな仲間ですから、もう、寂しくない。そういう嬉しさというか喜びもあるのでしょう。
「推し活」の経済効果は巨大です!
また、この小説では、推し活が経済活動と結びついて、提供者側の思惑にどんどんはまりこんでいく。その裏側も見せてくれています。そうして推しの周囲には巨大な経済圏ができるのでしょう。
劇団でも、「○○○○」は経済効果が高い・・・と内心思ってました。
役者さんにまつわるグッズはもちろんですが、差し入れのお花(今はない)、差し入れ、感想を語り合うためのお茶代、お食事、宿泊のためのホテル代と限りがありません。
父と娘は平常心を取り戻せるのか?
それもみんな、「○○」ががんばってるから、「応援するのは当たり前」なのです。
そういうわけで、この辺りの心情が痛いほどわかって胸をつかれます。
反対に、失ったときの失望感、喪失感も大変なものでしょう。
さらに、父と娘の気持ちのすれ違いが気になりつつ、いつかメガチャーチにすっぽり取り込まれていた自分にハッと気づき、打ちのめされ、そこから遁走する姿を見られるのかと思いつつページをめくっていました。
「BOOKSTAND若葉台」さんの7月18日の読書会はこの本がテーマ
実は、地元の本屋さん「BOOKSTAND若葉台」さんで、6月27日に「イン・ザ・メガチャーチ」をテーマに読書会が開かれる予定でした。それで、私には今過ぎて分からないかと思いつつ本を購入しましたが、読み始めるともう夢中でした。読書会は8月18日延期になりました。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。










