赤ん坊は可愛くて尊い。抱き上げるとやわらかくずっしりと重かった。そこからニセの母子の逃亡生活が始まる。「八日目の蝉」(角田光代)

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

「八日目の蝉」(角田光代 中央文庫)

どういう内容だったか気になって再読してみる。

赤ん坊は可愛くて汚れなく尊いものだ。
それをつくづく感じさせてくれる小説です。最初に提示されるのは、赤ん坊を抱き上げたときのやわらかさと、ずっしりとした重さ。

そして笑いかけられて、そのまま離すことも出来ず、彼女は赤ん坊を連れ去ってしまう。そこから始まる赤ん坊との逃亡生活。

行く先々で出会うのは、見捨てられた家に住む老女や、女達だけで共同生活をしている「エンジェルハウス」。自然農法の野菜販売、カルトに近い女性たちの規律と、教祖的リーダーなど、気になるようなテーマが続いている。

がらんどうだ、と言われたことがショックだったと、誘拐した女。その誘拐犯に可愛がられて4歳までともに過ごし、実の家にもどればそこはむしろよそよそしさと混乱に満ちていた。

がらんどうは家庭の中にあった。そして女たちの共同生活や逃亡先の島が楽園のように思える誘拐された〝薫〟。家庭とは、親と子とは、赤ん坊を育むとはどういうことかなど、いろいろなことを考えさせられる小説です。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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