『月夜行路』第9回は、夏目漱石の『こころ』『虞美人草』、そして「百年待っていて下さい」の『夢十夜』まで
『月夜行路』第9回、今回は、夏目漱石の『こころ』や『虞美人草』が話題に上り、おしまいは『夢十夜』の第1話で締めくくられていました。

「文鳥・夢十夜」(夏目漱石)
『夢十夜』は、10の夢の話で構成されています。
そして、それぞれの話は、
「こんな夢を見た。」で始まります。
怖い話もあるのですが、今回引用された一話はちょっと幻想的で耽美的な話です。
女が、「静かな声でもう死にますと云う」
「自分」も、「そうかい、もう死ぬのかい」とこたえます。
そしてさらに女はいいます。
「百年わたしの墓の傍らで待っていてください」と。
そこで、女を埋めたあと、その傍らに座り込んで待ちつづけます。
赤い日が東から昇って西に沈み、また昇って沈む。
それが何回くり返されたか分からぬうちに、やがて地中から青い茎がのびてきて、そのてっぺんに白い百合の花を咲かせます。
見れば、遠い空に暁の星がまたたき、
「百年はもうきていたんだな」
とこのとき、始めて気がつくのです。
というように幻想的かつ不可思議な展開なのですが、終わり方が耽美的なので、やはり美しい話と云うべきでしょう。
文豪に失礼ながら、夏目漱石はやはりロマンチストなのだな、と思います。
ほかに、赤ん坊を背負って夜道を歩いていたら、赤ん坊が急に背中で恐ろしい文言を口にするなどの話もあり、文豪は怖い話をつくるにも凄まじいものがのだあるな、とつくづく思います。
『月夜行路』もあと一回限りなようです。
文学が背景にあって、波瑠さん、麻生久美子さんお二人のセンスも良く、目でも楽しませて頂いていたので残念です。
次回、波瑠さんとお父さんが、どう決着をつけるのかも気になります。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。 第21

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