築山殿も「慈愛の国」が実現しないのを頭のどこかでは知っていた。それでも息子のために突き進んだ。そこに今回の悲劇がある。
こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。
今回のどうする家康。築山殿と信康の悲劇は辛かったですね。この悲劇は築山殿の理想の大きさによるのかもしれません。
だいたい女性は性格がよくかつ素直なので、理想を持ちます。そしてそれが実現できるかどうかよりも絶対に実現させたいと願います。そして頭の中でどんどんその夢が広がっていきます。きっと築山殿もそうだったのでしょう。
まして母親ですから、息子の苦しみを何とかして和らげてあげたい、そのためには、戦争のない世にしたいと願ったのは当然のことです。
そして、どんどん突き進んでいった。そんな素晴らしい考えなのだから、周りの人々も賛同してくれるだろう、と考えました。築山殿はきっと、頭の良い意志の強い女性だったのでしょう。だから自分の計画をどんどん前に進めることができた。
けれど気の毒なことに、それが逆に息子の命を奪うことになってしまいました。
私は母親なので思うのですが、わが子のため、わが子のためと思ってやることが、実は逆にわが子をスポイルしてしまう、ということがまれにある気がします。
女性はまじめなので、生まれてきた命に全責任を負わなければ・・・と思ってしまいます。それが判断を誤らせることになります。築山殿ほどの賢い女性であれば「慈愛の国」など実現するわけがないと、頭のどこかでは知っていた。
けれどわが子可愛さのあまりそれを認めたくなかった。そして突き進んでしまったような気がします。
今回の事件についても、信康に判断させていたら案外危機を回避して、のちに立派な家康のあと取りになったかもしれません。築山殿が素晴らしい女性だけにあの悲劇的な幕切れがつらいですね。
母親は子のためならとんでもないことをしてしまう。そこにこの事件の真相がある気がします。
築山殿の美しく、悲しい横顔が切ないですね。
夫である家康も、きっと一生、罪の重さを背負って生きていったのでしょう。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。