どうする家康。「氏真が感情を爆発させるシーンは、いわゆる熱演に頼らず・・・心が震えるという表現に」(溝端淳平さん)。この役作りへの言葉に感動

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永禄11年(1568年)12月、家康は信玄とある同盟を結ぶ。
その同盟とは両者が協力して駿河に侵攻し、大井川の西側の遠江を家康が、東側の駿河を信玄が取るという、今川氏真(溝端淳平さん)にとってはとんでもない盟約だった。

温厚な家康といえど、やらねばやられる、それが戦国の世の習いということか。

それにしても領土を好きなようにもぎ取ろうというのだからメチャクチャだ。そんな約束よく結んだものだ。

敗者の表情が似合うおぼっちゃま

今川氏真には敗者の表情がよく似合う。すみません・・・。父、今川義元は人格者にして文人、しかも華のある人物。野村萬斎さんが演じているのだからそうなるのは当たり前なのだが・・・。

それに比べ、敗者が似合う氏真。負けっぷりがカッコいいというのも才能ではないだろうか。そして、勝手放題、わがままなところさえ素敵に見えてしまう。

巴にいさめられたときにも、一瞬あせりつつ育ちの良さとプライドでかろうじて自分を抑えた。人質交換で瀬名を見逃したときも。←ここのときの表情抜群に良かったですねえ。

そんな弱さや和歌、蹴鞠の才が後に、意外にも氏真を救うことになるのかもしれない。まあ、漠然とですが、そう思ってます。(冷汗)

敗色濃厚になると、妻の糸(志田未来さん)は、実家の北条氏のもとへ身を寄せよう、と誘うが氏真はうなずかない。

父に認められない哀しみ

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「そなたに将としての才能はない」と断言した父のことばに今もこだわっている氏真。
けれど、「父上の言葉にはそのつづきがあります」と糸。
「おのれを鍛え上げることを惜しまぬ者は、いずれ天賦の才あるものにまさる」と。

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氏真の努力する姿を密かに見ていた父。
「わかってくれていたのか・・・」
糸が氏真に伝えたことばにも涙。父と子の深い心のつながり。
「蹴鞠をするあなたさまが好きでございます」
という糸の言葉にも涙。
こういう会話を夫婦ははじめてしたのだろうか。糸さんは健気でやさしいが、これは芯の強さでもあるのだな。夫婦が寄り添い合い去って行く姿も素敵だった。

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心が震える表現に

ところで話は変わるが、溝端淳平さんが「どうする家康」本の中で語っていることばが心に残る。

「氏真が感情を爆発させるシーンは、いわゆる熱演に頼らず表情は変えず声を張ることはないが心が震えるという表現にしたいと思います。特に大事にしたいのは、今川家が滅ぶことになる家康との対決シーン」

ああ、だからあの演技があるのだなと、これを見て納得。演じるというのは一筋縄ではいかない奥が深いものですね。
志田未来さんもまた、さすがの演技力でした。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。

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