やせた心/老い先が短くなると気も短くなる/このごろはすぐ腹が立つようになってきた・・・中桐雅夫の詩の紹介です(ヒマワリはウクライナの国の花)
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こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。
やせた心
老い先が短くなると気も短くなる
このごろはすぐ腹が立つようになってきた
腕時計のバンドもゆるくなってしまった
おれの心がやせた証拠かもしれぬ
酒がやたらにあまくなった
学問にも商売にも品がなくなってきた
昔は資本家が労働者の首をしめたが
今はめいめいが自分の首をしめている
おのれだけが正しいと思っている若者が多い
学生に色目をつかう芸者のような教授が多い
美しいイメジを作っているだけの詩人でも
二流の批評家がせっせとほめてくれる
戦いと飢えで死ぬ人間がいる間は
おれは絶対風雅の道をゆかぬ
「会社の人事」中桐雅夫(1919-1983)
皆さん、この詩をどう思いますか。
遠藤典子さんのツイートで紹介されていました。
最初の感想は、今の私の心情に合っている、ということでした。
ぴったりすぎて怖いくらいです。やたら怒りっぽいのも、確かに、「老い先短くなって」
心の容量がすくなくなったせいでしょうね。
「学生に色目をつかう教授」も
「おのれだけが正しいと思っている若者」も普遍的にいそうです(笑)
そして、とりわけ心に突き刺さったのは、この2行。
戦いと飢えで死ぬ人間がいる間は
おれは絶対風雅の道をゆかぬ
今の時代を、まさしく言い当てている、ようです。
けれど、この詩が書かれたのは、1979年。
40年以上も前のことでした。
コロナ禍に戦争というこの悲劇的な時代を、詩人は予感していたのでしょうか。
それともやはり思いもよらないことか・・・。
ひとつひとつの言葉が心に深く突き刺さり、
厳粛な気持ちになって、詩というものの言葉の強さに驚かされます。
最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにもいろいろ書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。
大河「どうする家康」、松本潤さんの熱演に目を奪われました。今川義元を演じる野村萬斎の舞も目の保養に・・・。家臣団も勇猛だったり緩かったりで今後が楽しみ まっすぐな気性の信長は倒れ、「ひとたらし」の秀吉の世になる。そんな秀吉に家康はどう対峙していくのか。これからの見所のひとつといえますね。 花を一輪差し出し「おなごの幸せは男に・・・」と説く半蔵。その花をいきなりガブリと口にして「ころすぞ」とつぶやく女大鼠。また今回ひたむきな瀬名の表情が切ない。 人は、命が海からの贈り物だということを、とっくに忘れてしまっている ご参加下さい♪「キャンドルナイト in 若葉台」の宵に「ワイン片手に交流会」~大好評のサンシンズの演奏もあります♪
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