記憶の不思議について。病気で過去の記憶をすべてなくした男性が、子供のころ可愛がっていた妹の顔だけは覚えていたそうです。

1月31日の夕焼け。立春も間近です

こんにちは、ゆきばあです。毎日ブログを更新しています。

これは、知り合いの女性からきいた話です。
その人のお兄さんは、子供の頃からぼんやりしていて、普通の子とどこか違っていたそうです。
小学生の頃はまったく勉強ができなくて両親は嘆き、この子はきっと知恵遅れに違いない。こうなったら普通に勉強させても仕方がない、そう思って、家々をまわる「鍋・釜の修理の人にあずけてしまうよ」といったそうです。

それからというものお兄さんは、起きている限りは勉強して有名な進学校に行き、大学院にも進み、物理学の研究者になったということです。

けれど四十代でアルツハイマーを発病。徐々に頭の中から人間としての記憶をすべり落としていきました。吸収して得た知識や記憶を今度はそっくり返すという過程の中に生きることになったのです。
やがて施設に入り、だれが行ってもわからなくなりました。そしてほとんど壁に向かって座っている状態でしたが、妹であるその人が行ったときにだけ嬉しそうに立ち上がり、「やあ、○○ちゃん」と呼んでドアの所まで迎えに出たそうです。

きっとさまざまな記憶が消えたあとも、妹を可愛がっていたという感情(感覚?)だけは残り、そんな行動をさせたのかもしれませんね。
お兄さんは少しずつ衰弱し、やがてなくなりましたが、なくなったあとのその顔は研究者だったときのものに戻っていたそうです。

アルツハイマーなどに関して、よく新薬の話題が出ます。
今もいろいろ研究されているようですが、その人のもつ感覚(感情)、五感から過去の記憶をたぐり寄せることなどはできないものでしょうか。
最近物忘れのひどいゆきばあとしては、心からそう思います(^_^;)

最後まで読んでくださりありがとうございました。
ほかにも日々の思いを書いていますので、そちらにも目を通していただけましたら幸いです。

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