葛飾北斎がどんな人物なのか気になってアマゾンプライムで、映画「HOKUSAI」を観てみた。青年期を柳楽優弥さん、老年期を田中泯さんが演じている。それぞれに良き!
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「べらぼう」を観ていたら葛飾北斎がどんな人物なのか気になってアマゾンプライムで、映画「HOKUSAI」を観てみた。青年期から中年くらいまでを柳楽優弥さん、老年期を田中泯さんが演じている。それぞれに良き。
3万点以上の作品を制作したとされる北斎ですが、やはり有名なのは「富嶽三十六景」。私たちは、北斎を比類なき絵師と思っている。作品の完璧さでも芸術性でも。そして、自然に才能がほとばしるままに作品を描いているのだと・・・。
けれど、「HOKUSAI」では、自身の画風、個性を出せるようになるまでの苦悩を描いていて共感できる。それを見守る蔦屋重三郎(阿部寛さん)がまたいい。蔦屋重三郎の版元としての真価は、書き手、描き手の才能をどう引き出せるかだ。阿部さんの蔦重は、時にときに冷たくあしらいながら、北斎の才能が開花していくのを見守っていた。
そして、苦悩する北斎が海で波に呑まれて死にそうになったあと、波の砕け散っていくさまを夢中で砂の上になぞろうとするあたり、
「ああ、あの絵は、そういうことだったのか・・・」
と納得させる。
柳楽さん、自分の絵を見いだすまでの苦悩をよく描いている。砕け散る波を配した絵をもって蔦重のもとへ。
蔦重は江戸わずらい(脚気?)ですでに病床にあったけれど、起き上がって、身なりを正し、座敷で待っている北斎のもとへ、
蔦重は、北斎の持参した絵を手に取ってつぶやく。
「こうきたか」
そして目を細めていう。
「ずいぶん待たせたなあ」
この場面は、けっこう感動ものである。
芸術家をどう育てていくのか、そんなところ版元としてのプライドがあったのだろう。そして、北斎には待っていてくれた事への感謝があった。
阿部さんも柳楽産もさんも表情の中にそれを表現していて、ギリギリのところにいる人間の凄さを感じさせられた。
この場面が見られただけでも、この映画を観て良かったなと思う。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。ほかにも日々の思いを書いていますので、目を通していただけましたら幸いです。









