「舟を編む」(三浦しをん)を読んで,辞書を作る苦労がよくわかりました。もっと大切にできたら
こんにちは。ゆきばあです。毎日、日記やブログを更新しています。
「舟を編む」(三浦しをん)を読んでみました。
辞書がどうやってできるかが、よくわかりました。
なぜ、「舟を編む」なのだろうと思っていたら、作っている辞書の名前が「大渡海」なのですね。
辞書づくりの苦労が伝わってくる作品。
よく心が折れないものと思う。
特に興味深かったのは、
大先生に執筆を頼んだけれど使いものにならず、大幅に修正しないといけなくなったところです。
はらはらしました。
大先生が西岡に、
「あれでは、私の原稿ではない、手を引かせてもらう」
とお怒りになり、あやうく西岡は土下座をしそうになるが、
「自分たちの編さんしている辞書はそんな安っぽいものではない」
と、思いなおし、
「冗談がお上手ですね」
「先生は、相手の誠意を試すような方じゃない」
などの言葉を連発し、危機を脱するところです。
軽薄と見えた西岡が、自分たちの作っている辞書のためについに本気になる。
そこが、良かった。
西岡さん、なぜ、こんなに軽薄なキャラクターなんだろう、
と、ずっと思っていたので、うれしかったですね。
![](https://yukinovel.net/wp-content/uploads/2021/10/DSC_0841-1024x613.jpg)
小説の登場人物の中では、
しょうもない人に入れ込んでしまうタイプで、
どうしようもない、欠点の多い人が、
つい(笑)いいことをやってしまう。しかも、
犠牲的精神発揮して・・・・・・などは大好物です(笑)
それにしても辞書ができるまで、これほどの苦労があるとは知りませんでした。
辞書とともに、大海原にこぎ出していくような気持ちで読めました。
そして、これを読んで、辞書をもっと活用し、
楽しんで読んでみようという気持ちになりました。
中学入学のお祝いはたしか岩波の国語辞典・・・。
一人前になったような誇らしさを感じました。
この小説を読んでいたら、きっと
もっともっと辞書が好きになっていたでしょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
他にも日々の思いや、好きな本について書いていますので、
ぜひ、そちらも読んでみてください。